ごはんMOVIE

presented by stylejam

eatrip cast&staff

【cast】

髙橋皖司(丸十髙橋/築地魚河岸市場鮮魚仲買)
秋山鐘一郎(秋山商店/鰹節問屋)
森岡尚子(主婦/沖縄やんばるにて自給自足を目指す)
UA(歌手)
千 宗屋(武者小路千家・15代家元後嗣)
浅野忠信(俳優)
酒井日慈(大本山池上本門寺住職)
下田昌克(画家)
首藤 康之(ダンサー)
ヨーガン レール(デザイナー)
コトリンゴ(シンガーソングライター)
青柳拓次(アーティスト/音楽活動)
浅野順子
内田也哉子(文筆/音楽活動) 他



【Staff】

監督:野村友里  プロデューサー:甲斐真樹
音楽:青柳拓次  写真:高木由利子  詩:内田也哉子
撮影:今井孝博 照明:鈴木康介 録音:菊池信之
編集:大重裕二 助監督:大橋祥正 ラインプロデューサー:金森保
メイキング スチール:福田喜一 制作協力:キリシマ1945
製作・配給:スタイルジャム 
2009/日本/35mm/カラー/アメリカンヴィスタサイズ/78分/DTSステレオ
©2009スタイルジャム




【director’s statement】

食べるということこそ、生きること 人生とは食べる旅

食べることは、分け隔てなく人と人とをつなぐ。
人と食との関係、その瞬間にしか存在しない空気をフィルムに残しました。

食は、”万人共通”。
時に、どんな言葉よりも説得力をも持ち、食べるだけで通じることは多くあります。

『eatrip』とは、移動距離としての旅ではなく、そんな食を通したつながりの旅であり、
時間や記憶を共有し、人々と共存すること。

食を生業とする私が映画を撮ろうと思った理由、その原点は、“母親”という存在そのものでした。
家族のために料理を作り、家を切り盛りする生き生きとした母の姿。
その日常的で普遍的な美しい食卓の光景は、私のかけがえのない食の記憶となっています。
食の原点がどこにあるのか、それは人それぞれ違うけれど、
生命はすべて母親から生まれ出ることを考えると、
“母性”に着目することは、人の原点を知るのに大切な要素だと思いました。

フードクリエイティブチーム『eatrip』の活動の中でも、その食が持つ力に驚かされる日々です。
食べ終わってしまえば何も形には残らないけれど、人々の中に記憶や価値観として残っていきます。
そういった食を通して感じる、その目に見えないつながりを、
私たちが抱えている原題の食の状況も含めて、
記録として映像に残しておくことに意味があると考えたのです・

食ほど自由なものはありません。
食欲があることこそ素晴らしいと思う私だからこそ、偶然にも同じ日本という国で同じ時代に生まれ、
人々の食のあり方を垣間見てもらうことで、何かを感じる入り口になればうれしいと思います。

自分の生き方をふと振り返り、幸せに思うこと。
食の記憶を辿ることは、その数ある手段のひとつです。
食について深く考える機会は少ないかもしれないけれど、おいしい食事をして、
今を“いいな”と幸せに感じることができたら、
それは未来の記憶へとつながっていく……。
それこそが“生きるエネルギー”なのだと思うのです。

◆野村友里(のむらゆり) フードディレクター

おもてなし上手の母のおかげで来客の絶えない家庭に育ち、食の道を志す。1997年に料理を学びに渡英。現在はフードクリエイティブチームeatripを主宰。ケータリングフードの個性的な演出や、料理教室、アートとして食をとらえた雑誌やラジオ、テレビでの連載等、食の可能性を多岐にわたって表現し、その愉しさを世に伝え続けている。
http://www.babajiji.com/